タップ加工に欠かせない!銅加工でも活躍する「タップハンドル」を紹介
こんにちは、「銅加工.com」を運営する株式会社ハタメタルワークス、代表の畑です。
タップ加工を行う際に活躍する「タップハンドル」について、具体的にどのような働きをするかご存知でしょうか。タップハンドルを適切に使用することで、加工がスムーズに進み希望通りの成果物が実現する期待も高まるでしょう。なお、タップハンドルにはいくつかの種類があります。ここでは、タップハンドルの特徴や種類、使用する際のポイントについて詳しく紹介いたします。
タップハンドルの持つ役割とは?
タップハンドルとは、タップ加工を実施する際に使用される器具です。通常、雌ねじ作成時に利用するタップ加工は、手作業の場合タップを回転させる作業が発生します。この回転させる作業にはある程度のパワーが求められ、手動で行うのは難しいとされています。そこで利用されるのがタップハンドルです。
注目すべき3つのタップハンドル
タップハンドルには、大きく分けて3つの種類が存在します。それぞれ特徴が異なるため、ここで把握しておきましょう。
一文字タイプ
タップハンドルのなかでも、もっとも多くの場面で用いられるのが「一文字タイプ」です。一文字タイプとは、中央部分にタップを保持することで、両手で操作できる構造になっている点が特徴とされています。両手でタップハンドルを回せるため、その他の種類と比べても安定した作業が可能になるでしょう。また、ハンドルも長めとなっており、比較的小さな力での操作が可能です。
T字型タイプ
「T字型タイプ」とは、文字通りT型形状となっているタップハンドルを指します。ハンドルを利用することでスリット入りのホルダを締め、タップのシャンク部分を保持する構造になっているのが特徴です。T字型タイプの強みとして、バーが比較的短いことから一文字タイプだと苦戦するような狭かったり深かったりする部分であっても、ねじ穴を作成しやすくなる点があります。一方で、切削抵抗が大きな被削材などには適していないため、注意が必要です。
T字型ラチェットタイプ
ラチェット機能を搭載したT字型タイプのタップハンドルが「T字型ラチェットタイプ」です。ラチェット式であることが最大の特徴であり、高い作業性が見込める点がポイントとなるでしょう。操作性が高く、さまざまな動作も可能なことから、加工性に優れた被削材などに適しています。
「ダイスハンドル」との違いとは?
タップハンドルについて理解するうえで、把握しておきたいのが「ダイスハンドル」との違いです。タップハンドルが「雌ねじ」を作るためのタップで使用するものに対して、ダイスハンドルは「雄ねじ」を作る「ダイス」を操作する器具となります。ダイスハンドルにもタップハンドル同様にいくつかの種類がありますが、もっとも多く使用されているのは一文字タイプです。
タップハンドル使用時のポイント
ここまでタップハンドルについて紹介してきましたが、適切に使用するうえでいくつかのポイントが存在します。ここではそのなかでも主なポイントをいくつか紹介するため、把握しておきましょう。
被削材の固定方法
タップハンドルを使用した加工の場合、まず被削材を固定する意識が重要となります。バイスやクランプといった器具を利用することで、できるかぎり被削材を水平に固定してください。水平にならない場合、タップがまっすぐに入らず精度が低下するリスクがあります。
段階的な加工
タップハンドルを利用したタップ加工を実施する場合、意識しておきたいのが「段階を踏む」ことです。タップハンドルによる加工では、段階的な使用によってより精度を高めることができます。具体的には、先タップ・中タップ、上タップと段階を踏むことによって、理想的な加工に近づくでしょう。
切削油の給油
タップハンドルを利用したタップ加工を実施する際、意識しておきたいのが「切削油の重要性」です。被削材を掘り進める際には、切削油の給油を怠らないようにしましょう。切削油を使用していないと、切りくずがたまって作業に支障が生じたり、タップ自体の寿命を縮めたりしてしまうリスクがあります。
進んで戻しての繰り返しが基本
タップハンドルを利用して手動で加工する場合、掘り進める一方にならないよう注意する必要があります。手動による加工だとねじ山に多少の段差が生まれてしまうため、均等とするためにも「進んでは戻る」の繰り返しを意識しなければなりません。
垂直を意識
タップハンドルを利用した加工を実施する際、タップを垂直に立てるようにしましょう。斜めとなっている場合、タップが損傷する危険があるからです。タップが垂直となっているかどうかを確認するためには、「スコヤ」「水平器」などを利用すると良いでしょう。
まとめ
今回は、タップ加工時に使用されるタップハンドルについて詳しく紹介しました。タップハンドルを正しく利用することで、加工の精度も自然と高まります。さらに、タップハンドルを使い慣れている優良業者に依頼すれば、より満足できる成果物が実現するでしょう。
「銅加工.com」を運営している株式会社ハタメタルワークスでは、1935年の創業以来銅を中心とした多くの金属加工に対応してきました。タップ加工の検討をしているようであれば、ぜひ一度ご相談ください。
監修者情報
代表取締役 畑 敬三
株式会社ハタメタルワークスは、産業用電池や車輌機器向けの「銅加工」を専門とし、昭和10年の創業以来「誠実な対応」と「確かな製品」で信頼を築いてきました。迅速な対応により最短翌日納品が可能で、小ロットにも対応します。「小さな一流企業」を目指し、「銅加工ならハタメタルワークス」と評価されるまで成長。今後も独自の価値を提供し続けます。
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