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ステンレス研磨の基本と鏡面仕上げのコツ

ステンレス研磨の基本と鏡面仕上げのコツ

ステンレス研磨の基本と鏡面仕上げのコツ

ステンレスは、優れた耐久性と耐食性を持つため、キッチン用品から建築材料まで幅広い分野で活躍している材質です。そしてもう一つの大きな特徴が、美観に優れていること。身近なところでいえば、ピカピカに輝くステンレスが使われたキッチンは、気持ちよく感じられるものです。

しかし長く使用することで、優れた耐久性を持つステンレスといえども、水垢や油汚れ、さらに細かい傷などにより、本来の輝きを失ってしまうことがあります。この記事では、ステンレスの研磨と、より美しく見える鏡面仕上げについて解説していきましょう。

研磨の種類

鏡面研磨

鏡のように光を反射する美しい仕上がりになります。高級感のある外観が特徴で、ホテルのエレベーターや高級キッチン設備などに使用されます。

ヘアライン研磨

一方向への研磨を行い、細く長い筋目をつける方法。ステンレスの光沢を消すことで金属の質感をはっきりさせ、高級感を与えるようになります。指紋が目立ちにくいため、頻繁に触れる場所に適しています。

バフ研磨

高速回転させたホイール状のバフと呼ばれる研磨道具の表面に研磨剤を塗り込んで、対象物に押しあてる方法。大型の設備で研磨するだけではなく、DIY程度の道具でも可能です。

バイブレーション研磨

表面に微細な模様をつける研磨で、万能な仕上がりです。特に厨房機器に多く使用される理由は、耐食性が高く、汚れが目立ちにくいためです。また振動を与えて研磨するため、複雑な形状の部品も均一に仕上げることができます。

ブラスト研磨

高速で研磨剤を噴射して研磨する方法。きれいな仕上がりになりますが、研磨作業には技術が必要。マット感のある質感で、屋外設備や握り手など滑り止め効果も期待できる場所に適しています。

 

バフ研磨とは

研磨の種類で述べたように研磨にはさまざまな方法がありますが、美しい鏡面仕上げができる技法として、バフ研磨が広く使われています。研磨道具であるバフは、綿布やフェルトなど様々な材質があり、さらに形状や硬さも豊富で、用途によってより適切なものを選んで鏡面加工を行うことができます。

作業工程も対象物や仕上がり目標によっていろいろ変わってきますが、大きく分けると3工程になります。

粗研磨

主に麻バフを使用し、プレスレス加工や切削加工などで生じたバリを除去したり、傷や凹凸を低減させたりします。

中間研磨

主に綿バフを使用し、粗研磨で残った傷を消したり表面を滑らかにしたりして、ある程度光沢をだします。

仕上げ研磨

主にウールバフやスポンジバフといった柔らかい素材と微粒子の研磨剤を使って、滑らかで美しい鏡面に仕上げます。

 

鏡面仕上げのメリットとデメリット

メリット

鏡のように磨き上げられたステンレスは、高級感と清潔感がアップするため、宝飾品や高級車にも使用されます。また表面が滑らかになることで、汚れや腐食の原因となる物質の付着を減らせるので耐食性が向上し、衛生面でも安心感を与えてくれます。

デメリット

皮脂や水垢が付着しやすく、そのまま放置してしまうとせっかくの光沢が失われてしまいます。また、硬いものとの接触により細かい傷がつき、そこから錆びが発生することがあります。

 

DIYで鏡面仕上げをする際のコツ

個人でも、ホームセンターで売られているグラインダーを使用することで、鏡面仕上げをすることができます。作業の工程としては工場などの研磨作業と同じです。

推奨道具
  • 小型アングルグラインダー(マキタ9554NB等、100V電源で使えるもの)
  • 研磨バフセット(サイザル麻バフ、綿バフ、ウールバフの3種類があると理想的)
  • 研磨コンパウンド(粗目#400〜#800、中目#1000〜#2000、仕上げ用#3000以上)
  • 保護メガネ、耐切創手袋

ただし、ステンレスは熱伝導率が低いため、熱による変色や変形が起こらないよう注意が必要。加工時に熱がこもりやすいので、バフの力を抑え気味にして作業し、一気に仕上げようとせず、時間をかけて鏡面仕上げを行うようにしましょう。

 

よくある質問(FAQ

Q: 鏡面仕上げはどれくらい持続しますか?

A: 適切にケアをすれば数年間は美しい状態を保てます。ただし、使用環境や頻度によって異なります。定期的に専用のステンレスクリーナーでのお手入れをおすすめします。

Q: 家庭でも鏡面仕上げは可能ですか?

A: はい、可能です。ホームセンターで入手できる小型グラインダーと適切なバフ、研磨剤があれば、DIYで鏡面仕上げができます。ただし、作業には慣れが必要で、最初は小さな部品から練習することをおすすめします。

Q: ステンレスの種類によって研磨方法は変わりますか?

A: はい、ステンレスの種類(SUS304、SUS316など)によって硬さが異なるため、研磨方法や使用する研磨剤の粒度を調整する必要があります。一般的な家庭用品はSUS304が多く使われています。

Q: 研磨後のメンテナンス方法を教えてください

A: 柔らかい布で乾拭きするのが基本です。汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水で洗い、すぐに水分を拭き取ります。クレンザーや金属たわしは表面に傷をつけるので使用しないでください。

 

まとめ

ステンレス研磨は、汚れを落とすためだけでなく、ステンレス本来の輝きを取り戻して長く使い続けるために必要なメンテナンスです。株式会社ハタメタルワークスは、銅加工だけでなくステンレス研磨など、銅以外の素材の加工も承っております。様々な金属の加工について、お気軽にご相談ください。

監修者情報
代表取締役 畑 敬三
不動産売却と不動産買取の専門店日本橋ホーム株式会社 株式会社ハタメタルワークスは、産業用電池や車輌機器向けの「銅加工」を専門とし、昭和10年の創業以来「誠実な対応」と「確かな製品」で信頼を築いてきました。迅速な対応により最短翌日納品が可能で、小ロットにも対応します。「小さな一流企業」を目指し、「銅加工ならハタメタルワークス」と評価されるまで成長。今後も独自の価値を提供し続けます。 詳しくはこちら

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