ついに実現!最新レーザー加工機で銅加工の課題を解決
電気自動車(EV)に搭載するバッテリーやモーターなど、様々な製品にとって、なくてはならない銅。
ところが、銅は高い熱伝導率のせいで加工時に歪みや反りなど変形が起こりやすく、反射率の高さから従来のレーザー加工機では気孔やスパッタが発生するなど、多くの課題を抱えていました。
しかし最新のレーザー加工機は、これらの課題を解決し、高精度のレーザー加工を実現する可能性を秘めています。
銅のレーザー加工
レーザー加工には、切断・穴あけ・曲げ・溶接などの方法があります。ガスやプラズマによる加工と比べ、材料への熱や歪みの影響が少なく、精密な加工ができるのが特徴です。
ただ、銅はレーザー光を強く反射する性質があり、従来の近赤外線レーザーでは加工品質が安定しづらいのが難点と言えます。
そのため銅のレーザー加工では、反射防止剤の使用や銅の種類と特性に応じたパラメータの設定が必要です。
青色レーザーがもたらす革新
最新技術を搭載した青色レーザーの登場は、これまで難しかった銅加工に大きな革新をもたらしています。青色レーザーや緑色レーザーといった短波長レーザーは、従来の近赤外線レーザーと比べて光吸収率が高く、銅の加工に適しているからです。銅に対する青色レーザーの光吸収率は近赤外線レーザーの10倍以上とされ、高速かつ高精度の加工が可能です。また青色レーザーは、他のレーザーに比べて熱影響を抑えることができるため、材料の変形を最小限にすることができます。青色レーザーは、従来のレーザーでは難しかった銅の安定的な精密加工を可能にする次世代レーザーとして注目されています。
レーザー加工機の種類
レーザー加工機には、CO2レーザー、YAGレーザー、ファイバーレーザー、UVレーザー、半導体レーザーなどがあります。
青色レーザーは半導体レーザーの一種です。波長が近赤外線レーザーより短く、銅に対して高い吸収率を持つため、低出力で高効率・高品質な加工が可能です。
反射による機器損傷リスクも低いので、安全性の高さという点でも青色レーザーは優れていると言えるでしょう。
現在では、高出力青色レーザーと近赤外線レーザーを組み合わせたハイブリッドレーザーも登場しています。
青色レーザーの特徴と用途
青色レーザーの波長は近赤外線レーザーより短いため、小さなスポットの精密加工に適しています。
また、近赤外線レーザーと比べてエネルギー効率に優れているため、加工スピードUPと生産性向上、コスト削減が可能です。
青色レーザーは、銅やアルミなどの非鉄金属の溶接や切断、電子部品の微細加工、3Dプリンティング、医療機器や航空部品、自動車・EV分野など様々な製品に活用されています。
今後の展望
青色レーザーの登場は、銅加工に大きな変化をもたらしています。
また、ファイバーレーザーの技術進化にも目覚ましいものがあります。高出力化やビームモード制御技術によって、厚い銅板の切断や溶接が可能になり、加工の幅が広がっているからです。
最新のレーザー加工機にはカメラによる位置補正やリアルタイム監視機能が搭載され、加工条件の設定においても、経験や勘に頼るのではなく、データに基づいた最適化が進んでいます。
レーザー技術の発展によって、今後ますます複雑な銅加工が高速かつ高精度で実現できるようになるでしょう。
FAQ(よくある質問)
Q1. 青色レーザーの保守コストは?
青色レーザーは半導体レーザーの一種で、発振器自体の構造が比較的シンプルなため、消耗部品の交換頻度は近赤外線ファイバーレーザーと同等かそれ以下とされています。
冷却システムや光学系クリーニングなど基本的なメンテナンスは必要ですが、光学部品の損耗が少ないぶん年間保守費用は10〜20%程度抑えられるケースもあります。
メーカーや出力クラスにより差があるため、導入時に保守契約内容を確認することをおすすめします。
Q2. 銅以外の非鉄金属への適用は?
青色レーザーは短波長で吸収率が高いため、アルミニウムや金、銀などの反射率が高い非鉄金属にも有効です。
とくに薄板アルミの高速溶接や、銀ペーストの焼結、金ワイヤのマイクロ溶接などで成果が報告されています。
一方、鉄やステンレスなど赤外線吸収率が高い金属では近赤外線レーザーの方がコストパフォーマンスに優れる場合もあるため、材質ごとに最適波長を選定することが重要です。
まとめ
銅は、多種多様な製品の性能向上に貢献しています。しかしその反面、加工には高度な技術が欠かせません。
銅加工に豊富な知識と実績を持つ「株式会社ハタメタルワークス」では、最新鋭の設備を導入してお客様のニーズに応じた高品質な加工を実現しています。レーザー加工機も導入予定です。「高品質・短納期」の銅加工は、ぜひ「株式会社ハタメタルワークス」にお任せください。
監修者情報
代表取締役 畑 敬三
株式会社ハタメタルワークスは、産業用電池や車輌機器向けの「銅加工」を専門とし、昭和10年の創業以来「誠実な対応」と「確かな製品」で信頼を築いてきました。迅速な対応により最短翌日納品が可能で、小ロットにも対応します。「小さな一流企業」を目指し、「銅加工ならハタメタルワークス」と評価されるまで成長。今後も独自の価値を提供し続けます。
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